UMIE2003
実験系が明確になり、エージェント作成環境や前年のUMIE2002に参加したエージェントの分析が進んだことで「良く作りこまれた」エージェントが参加した、「少数精鋭」からなる大会となった。これまでの実験結果を反映して、「短期トレンド」に着目した「オンライン学習」機能を備えたエージェントが優勝した。また、UMIE2002に参加したエージェントが、上昇/下降という中期トレンドの違いによって大幅に成績が変わったのに対し、UMIE2003に参加したエージェントはトレンド変化に対応できるか否かによって区別されるようになった。
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2003年6月24日 |
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NAACSOS2003のイベントとしての開催 |
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7チーム・18エージェント参加 (公募したマシン・エージェントによるコンペティション) ◆工学:経済学部=4:7 |
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マシン・エージェント |
【マシン】
大阪経済法科大学財テク研究会 |
大阪経済法科大学 |
CrossStrategy NaminoriStrategy DsStrategy |
・先物価格の移動平均からの乖離率に従って、売り買い/注文数量を調整するエージェントや現物―先物スプレッドを利用した裁定取引型エージェント、先物価格と現物価格が交差したときに注文を出すエージェントが参加した. |
Deglab Team |
東京工業大学 |
ClassifierAgent |
・裁定取引、移動平均、先物のトレンド、現物トレンドを利用した4つの戦略の中から、最適な戦略を利用して投資するエージェントが参加した。UMIE2002で活躍した短期の価格変動とオンライン学習型エージェントを参考に作成したエージェント. |
Osaka-city-uni-hk |
大阪市立大学 |
裁定取引 ナンピン買い 拡張裁定取引 拡張ナンピン買い 拡張ナンピン買い2 |
・裁定取引、ドルコスト平均法を利用したエージェント.パラメータや、最初のポジションの持ち方などのバリエーションで5エージェントが参加した. |
Chuo University |
中央大学 |
CK_R10・CK_R20 CK_R30・CK_R40 CK_R50 |
・裁定型エージェント。現物価格の移動平均の周りで指値を決定し、現物―先物スプレッドを利用して注文数量を決定する。移動平均の期間の違いによって、5種類のエージェントがエントリーした. |
OCU_Nakajima |
大阪市立大学 |
PriceMaker Transaction |
・仕手戦を行うエージェントと、同じ価格で大量の売り注文と買い注文を同時に出すエージェントがエントリーした |
TN |
京都大学 |
SimpleProgram |
・裁定型エージェントが参加した. |
syn-1only |
立命舘大学 |
syn |
・過去3回分の現物価格と先物価格を比較し、スプレッド幅が広がっている時に注文を出すエージェントが参加した |
●パレート順位
ClassifierAgent |
m4 |
Degulabチーム |
東京工業大学 |
Strategy4 |
m7 |
Osaka-city-uni-hk |
大阪市立大学 |
Strategy1 |
m5 |
Osaka-city-uni-hk |
大阪市立大学 |
Strategy6 |
m9 |
OCU_Nakajima |
大阪市立大学 |
Transaction |
m16 |
OCU_Nakajima |
大阪市立大学 |
○全ての順位(pdfファイル)
UMIE2002と同様に、実験間と時系列間の順位相関をしらべてみると・・・
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correlate 1% levels of
significiance |
実験間の相関
(内部状態の影響) 相場環境が異なる事で、順位がどの程度変わるのか? 強いエージェントは、誰と対戦しても強い!
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EX2 |
EX3 |
EX1 |
0.31 |
0.57 |
EX2 |
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0.33 |
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時系列間の相関(外部環境の影響) 相場環境が異なる事で、順位がどの程度変わるのか? エージェントによって得意な時系と不得意な時系列がある
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Descent |
Oscilation |
Reversal |
Ascent |
-0.81 |
-0.74 |
0.24 |
Descent |
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0.68 |
−0.20 |
Oscilation |
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−0.32 | |
UMIE2002との違いを調べてみると・・・
1)実験間の相関が無くなった。
対戦相手によって、結果が大きく異なるようになった
UMIE2002 |
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EX2 |
EX3 |
EX1 |
0.66 |
0.69 |
EX2 |
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0.84 | |
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UMIE2003 |
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EX2 |
EX3 |
EX1 |
0.31 |
EX2 |
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0.33 | |
2)得意/不得意な時系列の中身が変わった。
去年は上昇/下降がメインだったが今年はトレンド変化の有無の影響が大きい
UMIE2002 |
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Descent |
Oscilation |
Reversal |
Ascent
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-0.24 |
-0.10 |
0.37 |
Descent
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0.56 |
0.25 |
Oscilation
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0.11 | |
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UMIE2003 |
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Descent |
Oscilation |
Reversal |
Ascent |
-0.81 |
-0.74 |
0.24 |
Descent |
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0.68 |
-0.20 |
Oscilation |
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-0.32 | |
【UMIE2003】
参加18エージェントの中で、10エージェントが裁定取引を行うエージェントであった。また、優勝したClassifierAgent以外は全てテクニカルエージェントであった。また、今回初めて、自分で価格を動かす「仕手系」のエージェント(PriceMaker)が参加した。Ex2とEx3の実験間で、順位相関が0.33と極めて低かったのは、仕手系エージェントやClassifierAgentの有無、そして裁定取引型エージェントの参加比率によって相場環境が大きく異なった可能性もある。実際、EX1,
EX2では破産したエージェントはPriceMakerのみであったのに、Ex3では、破産
した事があるエージェントは4に増えた。裁定取引型エージェントが概ね良い成績を収めた。1位から3位までが裁定取引型エージェントであった。また、Ex1、Ex2、Ex3の平均順位を調べるた所、裁定型エージェントの強さは、平均利得と利得を得た回数にある事がわかった。
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